結付(読み)むすびつく

精選版 日本国語大辞典 「結付」の意味・読み・例文・類語

むすび‐つ・く【結付】

[1] 〘自カ五(四)〙
① 他の物と結ばれて、一つになる。からまりつく。また、互いにくっつきあって一つになる。
四河入海(17C前)一七「轆轤の索がふっときれたるを、又むすひつくが如きぞ」
二つ物事が、互いに関係をもつようになる。関連する。
※母の死と新しい母(1912)〈志賀直哉〉六「お杯の時した自分の武骨らしい厭味な様子と、父のこれとが、其時心で結びついたのである」
③ 人が結束する。ひとつ仲間になる。結託する。
不在地主(1929)〈小林多喜二〉八「裏では村の金持有力者と、ちァんと結びついてゐる」
[2] 〘他カ下二〙 ⇒むすびつける(結付)

ゆい‐つ・ける ゆひ‥【結付】

〘他カ下一〙 ゆひつ・く 〘他カ下二〙
① 結んで離れないようにする。結びつける。縛りつける。
万葉(8C後)一五・三七六六「うるはしと思ひし思はば下紐(したびも)に由比都気(ユヒツケ)持ちて止まず偲はせ」
② 髪などをいつもそのように結う。結いなれる。
狂言記烏帽子折(1660)「ゑぼしがみなどといふ物は、ゆひつけぬ者は、ゑいはぬといふが」

むすび‐つ・ける【結付】

〘他カ下一〙 むすびつ・く 〘他カ下二〙
① 結んでくっつける。結んで離れないようにする。ゆわえつける。くくりつける。
古今(905‐914)秋下・二六八・詞書「人のせんざいにきくにむすびつけてうゑけるうた」
② 二つまたはそれ以上の物事を、互いに関連あるようにする。関係づける。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕

ゆわえ‐つ・ける ゆはへ‥【結付】

〘他カ下一〙 ゆはへつ・く 〘他カ下二〙 結びつける。くくりつける。ゆわいつける。
仮名草子智恵鑑(1660)八「猿のせなかにゆわへつけ、つなをつけて」

むすび‐つき【結付】

〘名〙 互いのかかわりあい。関係。結合
故旧忘れ得べき(1935‐36)〈高見順〉五「小関ダダイズム━おもひがけないこの結びつきの生れた経緯を」

ゆわい‐つ・ける ゆはひ‥【結付】

〘他カ下一〙 ゆはひつ・く 〘他カ下二〙 結びつける。縛りつける。
※浄瑠璃・曾根崎心中(1703)道行「二本の連理の木に体をきっとゆはひつけ」

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