氏の上(読み)ウジノカミ

デジタル大辞泉 「氏の上」の意味・読み・例文・類語

うじ‐の‐かみ〔うぢ‐〕【氏の上】

古代におけるうじ首長大化の改新以後は朝廷によって任命され、宗家として氏人を統率して朝廷に仕え、氏神祭祀さいし叙位推薦処罰などをつかさどり、一定の政治上の地位を世襲した。平安時代以後は氏の長者という。うじのおさ。うじのこのかみ。

うじ‐の‐このかみ〔うぢ‐〕【氏の上/氏の長】

うじのかみ

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精選版 日本国語大辞典 「氏の上」の意味・読み・例文・類語

うじ【氏】 の 上(かみ)

上代氏族の首長。多くは氏の宗(氏族の本家)のうち官位第一の者が任命され、氏神をまつり、氏人を糾合して公事に奉仕し、氏人の訴訟を判ずる権限を有した。平安時代以後は「氏の長者」と呼ばれるようになった。うじのおさ。うじのこのかみ。
書紀(720)天武八年正月(中臣本訓)「凡て正月の節(とき)に当りて諸王諸臣百寮は兄姉以上の親(うから)と己が氏長(ウヂノカミ)を除(お)きて以外は拝すこと莫かれ」

うじ【氏】 の 上(このかみ)

※書紀(720)天武八年正月(北野本訓)「凡そ正月の節(とき)に当りて諸王・諸臣と百寮は兄姉以上の親(うから)と己が氏長(うぢのコノカミ)を除(お)いて以外は拝むこと莫(まな)

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