椋鳩十(読み)むくはとじゅう

精選版 日本国語大辞典 「椋鳩十」の意味・読み・例文・類語

むく‐はとじゅう【椋鳩十】

作家児童文学者。長野県出身。本名、久保田彦穂。初め、自然との一体感を描いた浪漫的な山窩(さんか)小説を書き、昭和一〇年代からは少年のための動物小説を書くようになった。代表作に「山の天幕」「孤島野犬」など。明治三八~昭和六二年(一九〇五‐八七

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デジタル大辞泉 「椋鳩十」の意味・読み・例文・類語

むく‐はとじゅう〔‐はとジフ〕【椋鳩十】

[1905~1987]児童文学作家。長野の生まれ。本名、久保田彦穂ひこほ。自然や野生動物をテーマとする作品を多く書いた。作「片耳大鹿」「孤島の野犬」「大造じいさんとガン」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「椋鳩十」の意味・わかりやすい解説

椋鳩十
むくはとじゅう
(1905―1987)

児童文学作家。本名久保田彦穂(ひこほ)。長野県生まれ。法政大学国文科卒業後、鹿児島に渡り、女学校教員を勤める。1947年(昭和22)から66年まで鹿児島県立図書館長。初め詩人として出発したが、少年時代の長野の山歩きの体験から野生動物に関心を抱くようになり、38年『少年倶楽部(くらぶ)』に『山の太郎ぐま』を発表。以後、児童を対象とする動物文学に専念する。男性的で格調高い文体にのせて、生きることへの憧憬(しょうけい)と人間への信頼を伝え、多くの読者を獲得した。52年『片耳の大鹿(おおしか)』で文部大臣奨励賞、70年『マヤの一生』で赤い鳥文学賞を受賞した。

[松田司郎]

『『椋鳩十の本』全25巻(1982・理論社)』『『片耳の大シカ』(偕成社文庫)』『『マヤの一生』(講談社文庫)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「椋鳩十」の解説

椋鳩十 むく-はとじゅう

1905-1987 昭和時代の児童文学作家。
明治38年1月22日生まれ。はじめ山窩(さんか)小説をかき,昭和13年から「少年倶楽部(クラブ)」に動物小説を発表。代表作に「片耳の大鹿」「孤島の野犬」などがある。鹿児島県の加治木高女教員,県立図書館長,県立女子短大教授。昭和62年12月27日死去。82歳。長野県出身。法大卒。本名は久保田彦穂。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「椋鳩十」の意味・わかりやすい解説

椋鳩十
むくはとじゅう

[生]1905.1.22. 長野,喬木
[没]1987.12.27. 鹿児島
小説家,児童文学者。本名,久保田彦穂。 1930年法政大学国文科卒業。『山窩調』 (1933) などの山窩小説で出発したが,のち児童文学に転じた。『山の太郎熊』 (38) 以下『孤島の野犬』 (63) ,『ネズミ島物語』 (73) などの動物小説を次々に発表した。

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事典・日本の観光資源 「椋鳩十」の解説

椋鳩十

(鹿児島県熊毛郡屋久島町)
かごしま よかとこ100選 浪漫の旅」指定の観光名所。

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