精選版 日本国語大辞典 「一生」の意味・読み・例文・類語
いっ‐しょう ‥シャウ【一生】
[1] 〘名〙
※竹取(9C末‐10C初)「一しゃうの恥ぢ、これに過るはあらじ」
※徒然草(1331頃)三八「しづかなるいとまなく、一生を苦しむこそおろかなれ」 〔晉書‐挙卓伝〕
② (「一生の」の形で) 生涯に一度しかないようなこと、生涯にかかわるようなことの意を添える。
※浄瑠璃・女殺油地獄(1721)中「一しゃうの無心〈略〉三貫目ととのへ、与兵衛に持たせて下され」
※記念碑(1955)〈堀田善衛〉「お前と結婚したのは一生の不作だった」
③ やっとのことで生き延びること。→九死一生。
※太平記(14C後)二「万死を出て一生に合ひ、白昼に京へ引返す」
[2] 〘副〙 (「に」を伴う場合もある。下に打消を伴って) 全く。まるっきり。
※浄瑠璃・堀川波鼓(1706頃か)上「我妻ならで一生に、覚へぬ男の肌触れて身を汚したか浅ましや」
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