普及版 字通 「抱(漢字)」の読み・字形・画数・意味
抱
常用漢字 8画
(旧字)
8画
(異体字)
11画
[字訓] いだく・だく・まもる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(包)(ほう)。は腹中に胎児のある形。生まれた子を抱くことをという。〔説文〕八上にを正字とし「(いだ)くなり」と訓し、徐鉉の案語に、をその俗体とする。〔釈名、釈姿容〕に「は保なり」とし、保もまた懐抱の形に作るものがあるが、保は生子儀礼として、受霊・魂振りのために、裾(すそ)に「襲衾(おふふすま)」をそえ、頭上にときに玉を加える形がある。心に思うこと、心に固く執ることをも抱という。
[訓義]
1. いだく、だく、ふところにする、かかえる。
2. つつむ、からむ、まもる。
3. こころにもつ、おもう、おもい。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 イダク・ウタク・イタル・トル・ハク・モツ・ホドコス 〔立〕 ウチホドコス・フトコロ・ヒク・イダク・クム・カカフ
[語系]
buは保・褓・puと声が近い。は孚・孵phiuのように孚育(ふいく)の意をもつ。保系統の字は生子儀礼としての呪儀を示すもので、保・はいわば聖俗の別をもつ語である。
[熟語]
抱痾▶・抱一▶・抱影▶・抱景▶・抱怨▶・抱甕▶・抱懐▶・抱愨▶・抱学▶・抱関▶・抱愧▶・抱義▶・抱衾▶・抱▶・抱屈▶・抱月▶・抱歉▶・抱恨▶・抱罪▶・抱撮▶・抱残▶・抱槧▶・抱志▶・抱持▶・抱膝▶・抱樹▶・抱真▶・抱拙▶・抱素▶・抱担▶・抱柱▶・抱痛▶・抱徳▶・抱璞▶・抱氷▶・抱負▶・抱腹▶・抱憤▶・抱哺▶・抱樸▶・抱恙▶・抱養▶・抱擁▶・抱膺▶・抱弄▶
[下接語]
影抱・抱・掩抱・遠抱・介抱・懐抱・抱・拱抱・襁抱・襟抱・携抱・曠抱・合抱・子抱・愁抱・辛抱・塵抱・乳抱・負抱・保抱・満抱・幽抱・擁抱・連抱
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報