精選版 日本国語大辞典 「後先・跡先」の意味・読み・例文・類語
あと‐さき【後先・跡先】
〘名〙
① 場所、時間のあととさき。前後。また、過去と現在。
※四河入海(17C前)一二「人のあとさきにつきあるくものぞ」
② 細長いものの一方の端と他方の端。初めと終わり。先端と末端。
※談義本・当世穴穿(1769‐71)三「私は御当地に名高ひ正継の中ほこ、跡先(アトサキ)は仕だし物」
※古文真宝笑雲抄(1525)五「いかにあとさきあふたことなりとも」
※人情本・春色梅児誉美(1832‐33)初「前後(アトサキ)わからぬお長(てう)が娘心」
④ 順序が入れかわること。また、話の筋道があわないこと。食い違いを生じること。
※俳諧・犬子集(1633)一「かへり点の文字か跡先帰鴈〈貞徳〉」
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