精選版 日本国語大辞典 「血気」の意味・読み・例文・類語
けっ‐き【血気】
〘名〙
① 血液と気息。また、それの有るもの、すなわち生きているもの。
※古今著聞集(1254)一五「凡有二血気一、皆有二争心一」 〔礼記‐中庸〕
※家伝(760頃)下「三年正月、叙二正四位下一。於レ是儲君始加二元服一、血気漸壮、師傅之重、其人為レ善」
※徒然草(1331頃)一七二「若き時は、血気うちにあまり、心、物にうごきて、情欲おほし」 〔論語‐季氏〕
③ (形動) 自分の気力、意気などのあるにまかせた気持や行動。はやる心をおさえきれない様子。むこうみずなさま。
※仮名草子・東海道名所記(1659‐61頃)五「かの義仲は平家を西海に追をとしいきほひたぐひなき名将なりしかども、只血気のみにして仁義をしらず」 〔列子‐天瑞〕
④ 血の気を見ること。また、そのような出来事。流血事。
※百練抄‐建長二年(1250)二月二八日「於二院殿上一被レ議下定去年伊勢外宮遷宮時所二取落一之安宮瑠璃壺事并西宝殿血気事上」
⑤ =けっしょく(血色)②
※或る女(1919)〈有島武郎〉前「笑みかまけた眸はそのままで〈略〉左側の古藤の血気のいい頬のあたりに落ちた」
⑥ =けっとう(血統)
※永平道元禅師清規(13C中)知事清規「仏眼者、五祖山演和尚之神足也、珪公稟二祖宗之血気一」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報