剣先(読み)ケンサキ

デジタル大辞泉 「剣先」の意味・読み・例文・類語

けん‐さき【剣先】

刀剣の先の、とがった部分。きっさき。
とがったものの先端。「三角地の剣先
長着おくみの細くとがった先端のこと。身頃みごろと襟と衽の交わる部分。
破軍星はぐんせいのこと。北斗七星を剣に見立てたとき、先端にあるのでいう。
剣先船けんさきぶね」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「剣先」の意味・読み・例文・類語

けん‐さき【剣先】

〘名〙
① 剣の先端。きっさき。また、剣の先に似たとがったもの。
※玉塵抄(1563)一六「蒲の葉が長なりて、葉のさきが剣さきのやうにとがってするどなぞ」
② 剣のように三角にした鏃(やじり)。剣尻。
※今川大双紙(15C前)弓法之次第之事「それより十二月迄はけんさき、とがり矢、丸根などを上に可指也」
③ (その先がとがっているところから) 着物の袵(おくみ)の上部の先端。
製陶で、生素地細工に必要な長さ六~七寸(約二〇センチメートル)、幅四~五分(約一・五センチメートル)の工具。錬鉄製で、その先端が①のように鋭く、切断、削り取り等に用いる。
⑤ 「けんさきえぼし(剣先烏帽子)」の略。〔楽屋図会拾遺(1802)〕
型紙捺染(なっせん)用の型板で、布を表面より裏面へ回すべき方の一端に取り付けた剣の先のようにとがった板片をいう。
コクチナシの園芸品種。花は一重咲きで、葉は細長い。ひとえこくちなし。
⑧ 鷹の足緒の先。
⑨ 模様の一つ。剣の尖端を模様化したもの。
随筆半日閑話(1823頃)一三「藍返し染〈略〉その模様、剣先、嘉房菊〈嘉房は奈良屋隠居俳名なり〉葵に鶴」
※随筆・嬉遊笑覧(1830)二下「ケンサキ、凡荷物十六駄を載す。大和河内へ運送する船なり。長さ九尋余深さ一尺四寸」

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デジタル大辞泉プラス 「剣先」の解説

剣先

福井県で生産されるウメ。梅酒専用。在来種を明治時代初頭に改良

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動植物名よみかた辞典 普及版 「剣先」の解説

剣先 (ケンサキ)

植物アカネ科の常緑小低木。ヒトエノコクチナシの別称

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