(読み)おくび

精選版 日本国語大辞典 「衽」の意味・読み・例文・類語

お‐くび【衽】

〘名〙 (「おおくび大領)」の変化した語) =おくみ(衽)〔運歩色葉(1548)〕

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デジタル大辞泉 「衽」の意味・読み・例文・類語

お‐くみ【×衽/×袵】

《「おくび」の音変化》着物左右前身頃まえみごろに縫いつけた、襟からすそまでの細長い半幅はんはばの布。おくび。

お‐くび【×衽/×袵】

《「おおくび(大領)」の音変化》「おくみ(衽)」に同じ。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「衽」の意味・わかりやすい解説


おくみ

袵とも書く。きもの着装上の便から,左右の前身頃の端につけたした半幅の布をいう。衽とはオオクビの転訛語で,クビ (首) は領 (えり) のこと。身頃に大領を加えることによってきものが仕立てられることから大領をつめて衽と称した。

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百科事典マイペディア 「衽」の意味・わかりやすい解説

衽【おくみ】

長着前身ごろの幅を補うために足す半幅(18cm)の布。反物の丈により長方形の棒衽か,衿(えり)付けの縫込み分を削った鉤(かぎ)衽に裁つ。広幅布や子ども物は見せかけだけのつまみ衽にする。

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