中仙(読み)なかせん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「中仙」の意味・わかりやすい解説

中仙
なかせん

秋田県中東部、仙北郡にあった旧町名(中仙町(まち))。現在は大仙(だいせん)市の中東部を占める地域。旧中仙町は、1955年(昭和30)長野町と清水(しみず)、豊岡(とよおか)、豊川の3村が合併して成立。2005年(平成17)大曲市(おおまがりし)と神岡西仙北協和仙北、太田の5町および南外村(なんがいむら)と合併して大仙市となった。JR田沢湖線、国道105号が通じる。中心の長野は雄物(おもの)川水系の玉川東岸にあり、秋田藩政時代には雄物川舟運の陸揚げ場であった。秋田城下から運ばれる塩、綿、薬、海産物は長野で陸揚げされ、角館(かくのだて)へは小舟に積み換えて運ばれた。地域の約42%が耕地で、米作をはじめ、リンゴ栽培、養豚、肉牛飼育などが行われる。特産品として杜仲葉茶(とちゅうはちゃ)がある。八乙女公園は桜の名所として有名である。豊川観音堂にある水神社(すいじんじゃ)には国宝の青銅古鏡「線刻千手観音(せんじゅかんのん)等鏡像」がある。

[宮崎禮次郎]

『『中仙町政史 明治~昭和編』全7巻(1960~1965・中仙町)』『『中仙町史』3冊(1983~2006・中仙町)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「中仙」の意味・わかりやすい解説

中仙
なかせん

秋田県中南部,大仙市北東部の旧町域。横手盆地北部にある。 1955年長野町と清水村豊川村豊岡村の3村が合体して中仙町が発足。 2005年大曲市,神岡町,西仙北町,協和町,南外村,仙北町,太田町と合体して大仙市となった。米作と畜産が主産業。特に集落単位の農場化体制が整ったところとして知られる。豊川地区の水神社は線刻千手観音等鏡像 (国宝) を所蔵

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改訂新版 世界大百科事典 「中仙」の意味・わかりやすい解説

中仙 (なかせん)

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