タペンタドール塩酸塩製剤(読み)タペンタドールエンサンエンセイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 の解説

タペンタドール塩酸塩製剤

製品名
タペンタ(ムンディファーマ、ヤンセンファーマ)

 この薬は、持続性ガン疼痛治療剤とよばれ、痛みを伝える神経などに作用して痛みを和らげます。非オピオイド鎮痛剤では十分な鎮痛効果が得られない場合の、中等度から高度の痛みを伴う各種ガンにおける鎮痛に使用されます。


発疹ほっしん、かゆみなどの過敏症状をおこすことがあります。過敏症状がおこったときは使用を止め、すぐ医師に報告してください。


②呼吸抑制、アナフィラキシー薬物依存けいれん錯乱状態せん妄が現れることがあります。このような症状が現れたときは服用を止め、すぐに医師に報告してください。


 また、食欲減退、傾眠、浮動性めまい、頭痛、便秘吐き気嘔吐下痢、無力症、疲労などが現れることがあります。このような症状が現れたときは、医師に相談してください。


錠剤で、1日2回、12時間ごとに服用します。服用量や服用時間などは医師・薬剤師の指示をきちんと守り、かってに中止したり、増量・減量しないでください。


重度の呼吸抑制や慢性閉塞性肺疾患のある人、気管支喘息ぜんそく発作がおこっている人、麻痺性まひせいイレウス、アルコール・睡眠剤・中枢性鎮痛薬・向精神剤による急性中毒、出血性大腸炎のある人、MAO阻害剤を使用中あるいは使用中止後14日以内の人、この薬の成分に対して過敏症の既往歴のある人には使用できません。また、感染性下痢のある人にも、原則として使用しません。


③呼吸機能障害、肝・腎機能障害、脳の器質的障害、ショック状態、薬物・アルコール依存または過去に薬物・アルコール依存を経験したことのある人、てんかんなどのけいれん性疾患やその既往歴のある人、胆嚢障害、胆石前立腺肥大症による排尿障害尿道狭窄のある人、尿路手術後の人、重篤な炎症性腸疾患がある人、高齢者などは、使用できないことがあります。あらかじめ医師に報告してください。


④この薬を使用中に、ほかの薬を使う必要が生じたときは、前もって必ず医師・薬剤師に相談してください。


 とくにオピオイド鎮痛剤、中枢神経抑制剤、三環系抗うつ剤、セロトニン作用剤などで薬の効果が弱くなったり、思わぬ副作用が現れることがあります。またこの薬を使用中は、飲酒は控えましょう。


⑤この薬を服用すると、眠気、めまい、ふらつきなどが起こることがあります。この薬を服用中は、自動車運転危険を伴う作業は避けてください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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