魂胆(読み)コンタン

デジタル大辞泉 「魂胆」の意味・読み・例文・類語

こん‐たん【魂胆】

心に持っているたくらみ。策略。「何か魂胆のありそうな顔」
入り組んだ事情内情
「―の来た夜初会は微塵なり」〈柳多留一二
[類語]考え料簡りょうけん思惑おもわくはら腹づもり思い一存

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「魂胆」の意味・読み・例文・類語

こん‐たん【魂胆】

〘名〙
① きもだま。たましい。〔北斉書‐杜弼伝〕
② (━する) 心中ひそかに計略をめぐらすこと。いろいろとくふうすること。また、そのたくらみ。
浮世草子・子孫大黒柱(1709)一「是も続けてすれば、その品現れん事をこんたんして、折ふしごとに諸人の気を取りけると、はるか後にしれぬ」
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉三「あの女のは、みんな魂胆があって、曰(いは)く付きの嘘ですぜ」
物事をうまくやりとげる手段。
洒落本・無駄酸辛甘(1785)叙「三味せんのこんたんが覚へたくは左吉よりは彌十郎がいいよ」
④ こみいった事情。複雑なわけ。また、内証のわけがらのある人。情人。
※雑俳・柳多留‐一二(1777)「こんたんの来た夜初会はみぢん也」

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普及版 字通 「魂胆」の読み・字形・画数・意味

【魂胆】こんたん

心。

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