青蠅(読み)セイヨウ

デジタル大辞泉 「青蠅」の意味・読み・例文・類語

せい‐よう【青×蠅】

あおばえ
《「詩経小雅・青蠅から》口うるさい小人物のたとえ。蒼蠅そうよう

あお‐ばえ〔あをばへ〕【青×蠅/××蠅】

クロバエ科うち緑色青色ハエ俗称キンバエなど。 夏》「―やみそぎに捨る瓜の皮/宗因

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精選版 日本国語大辞典 「青蠅」の意味・読み・例文・類語

せい‐よう【青蠅】

〘名〙
① アオバエ。蒼蠅
性霊集‐一〇(1079)九想詩・青瘀相「白蠕孔裏蠢、青蠅上飛」
讒言(ざんげん)雑言(ぞうごん)を弄する小人物のたとえ。蒼蠅。
曾我物語(南北朝頃)一「文選のことばに、せいようも、すひしゃうをけがさず、邪論も、くの聖をまどはず」 〔詩経‐小雅・青蠅〕

あお‐ばい あをばひ【青蠅】

〘名〙 (「あおばえ」の変化した語)
※羅葡日辞書(1595)「Bucentes〈略〉auobai(アヲバイ)
浄瑠璃信州川中島合戦(1721)一「『こりゃさせぬ、あおばいめ』と横になぐれば」

あお‐ばえ あをばへ【青蠅】

〘名〙
① クロバエ科のハエのうちで、からだが青黒く、腹に光沢のある大形のものの総称。あおばい。くろばえ。くろるりばえ。《季・夏》
※宇津保(970‐999頃)国譲下「恋ひ悲しび、待ち居て、あをばへのあらんやうに立ち去りもせでおはすれば」
② うるさくつきまとってくる者を、ののしっていうことば。あおばい。〔新しき用語の泉(1921)〕

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普及版 字通 「青蠅」の読み・字形・画数・意味

【青蠅】せいよう

あおばえ。

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