デジタル大辞泉
「蹲」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
つくば・う つくばふ【蹲】
〘自ワ五(ハ四)〙 (「突き這う」の意)
① よつんばいになる。うずくまる。しゃがむ。かがむ。つくまう。
つくばる。
② 平伏する。平身低頭する。蹲踞する。つくまう。
※
名語記(1275)九「つくばふ、如何。これは うやまう人の
御前などに
候時の事歟」
③ くじけおれる。だめになる。衰える。つくまう。
うず‐すま・る【蹲】
〘自ラ四〙 うずくまって集まる意か。
※
古事記(712)下・
歌謡「
庭雀 宇受須麻理
(ウズスマリ)ゐて 今日もかも 酒みづくらし」
[
補注]「古事記‐下・歌謡」に見える例だけで
語義についてははっきりしない。「すまる」は「みすまる(御統)」の「すまる」、「うず」は「うずくまる(蹲)」の「うず」、または「
うじむし(
蛆虫)」の「うじ」との
関係が説かれている。
つくばえ つくばへ【蹲】
※竹沢
先生と云ふ人(1924‐25)〈
長与善郎〉竹沢先生の
花見「先生はさう云って起って、縁にしゃがみ、鉢の梅につくばへの水をかけてゐた」
つくま・う つくまふ【蹲】
※玉塵抄(1563)二二「鵝の鳥がはねをのしてえぶくれて柘の木の枝についつぐまうていたぞ」
うずくまる【蹲】
〘名〙 陶製花生けの
一種。
古信楽(こしがらき)、古伊賀などにあり、高さ一〇~二〇センチメートル、底が広く、人がうずくまっている姿に見立てた呼称。室町以前に農家で茶壺、油壺などに用いた。茶人が珍重してから知られるようになった。
つくば・る【蹲】
〘自ラ五(四)〙 しゃがむ。うずくまる。つくまる。
※雑俳・柳多留‐二(1767)「つくばった噺は土へ何か書」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
つくばい【蹲/蹲踞】
茶室に付属する庭(=露地)に低く据え付けた手水鉢(ちょうずばち)。客が手と口を清めるために使用する。寒中に湯の入った桶を置く湯桶(ゆとう)石、夜に明かりを置く手燭(てしょく)石を左右に、手水を使う時に乗る前石を手前に配置する。◇「うずくまる」という意。使用する際にうずくまるような姿勢になることから。
出典 講談社家とインテリアの用語がわかる辞典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の蹲の言及
【坪】より
…尺貫法における面積の単位。歩(ぶ)ともいい,1891年制定の度量衡法では,6尺四方,すなわち36平方尺に等しく,約3.306m2である。分量単位は1/10坪の合(ごう),1/10合の勺(しやく)である。通常,歩が田畑林野の面積を表すのに用いられ,坪は家屋や敷地の広さの表示に使われ,倍量単位は歩のそれと同じであるが,あまり用いない。なお,職域によって大きさを異にし,例えば錦は1寸四方を,革は1尺四方を,墓地は4尺四方を坪と称した。…
※「蹲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」