デジタル大辞泉
「缶」の意味・読み・例文・類語
かん【缶〔罐〕】[漢字項目]
[常用漢字] [音]カン(クヮン)(呉)(漢)
1 金属製の容器。「缶詰/空き缶・製缶」
2 「缶詰」の略。「牛缶」
3 湯わかし器。「薬缶」
4 蒸気機関のかま。「汽缶」
[補説]「罐」は本来「水を汲むつるべ」をさしたが、今は「缶」によって代用する。「缶」は「フ」が本来の音で、「腹のふくれた水がめ、ほとぎ」の意。1は英語canまたはオランダ語kanの音訳字。3・4は「鑵」と通用。
ほとぎ【▽缶】
《古くは「ほとき」》
1 昔、水などを入れた瓦製の器。胴が太く口が小さい。
「―を打って舞ひ給ふ」〈太平記・二六〉
2 湯殿で、産湯を使うのに用いたかめ。
「御湯参る。…取り入れつつ、むめて御―に入る」〈栄花・初花〉
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ほとぎ【缶】
〘名〙 (古くは「ほとき」)
①
素焼きのうつわ。かめなど。特に、昔、
湯水などを入れた、腹が太く口の小さい瓦器。古代中国の秦では、
宴席でこれをたたいて歌に合わせたという。
※
書紀(720)推古二五年六月(岩崎本訓)「出雲国言さく、
神戸の郡に瓜有り。大きさ缶
(ホトキ)の如し」
② 特に、中古、湯殿で
産湯(うぶゆ)に用いたかめ。
※
紫式部日記(1010頃か)寛弘五年九月一一日「御湯まゐる〈略〉うめつつ、女房ふたり、大木工馬くみわたして、御ほとき十六に余れば、いる」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報