初花(読み)はつはな

精選版 日本国語大辞典 「初花」の意味・読み・例文・類語

はつ‐はな【初花】

〘名〙
① 春になって、最初に咲く花。《季・春》
古今(905‐914)春上・一二「谷風にとくる氷のひまごとに打ち出づるなみやはるのはつ花〈源当純〉」
② その季節になって最初に咲く花。
万葉(8C後)一八・四一一一「ほととぎす 鳴く五月には 波都波奈(ハツハナ)を 枝に手折りて」
③ その草木に初めて咲く花。咲きはじめの花。
※万葉(8C後)四・六三〇「初花(はつはな)の散るべきものを人言の繁きによりてよどむころかも」
④ その年になって最初に咲く桜の花。また、咲いて間もないころの桜の花。初桜。〔俳諧・毛吹草(1638)〕
⑤ 一八、九歳頃の少女をたとえていう語。初桜。
浄瑠璃曾根崎心中(1703)「十八九なる顔好花、今さき出しのはつ花に」
初潮。〔俚言集覧(1797頃)〕

うい‐ばな うひ‥【初花】

〘名〙 その木に初めて咲いた花。はつはな。
貫之集(945頃)七「うひばな咲ける紅梅を折りて『ことしなん咲きはじめたる』といひいだしたるに」

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デジタル大辞泉 「初花」の意味・読み・例文・類語

はつ‐はな【初花】

その季節に初めて咲く花。
その草木に初めて咲く花。
その春に初めて咲く花。多くにいう。 春》「―や大仏みちの人通り万太郎
17、8歳ごろの若い女性。
初潮しょちょうのこと。
[類語]草花生花生け花切り花盛り花押し花造花ドライフラワー花束ブーケ花輪レイ徒花あだばな無駄花国花県花名花梅花桜花菊花綿花菜の花落花

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「初花」の解説

はつはな【初花】

新潟の日本酒。酒名は、近くを流れる加治川岸に咲く桜花の姿を高品質の酒質にたとえて命名大吟醸酒吟醸酒純米酒本醸造酒がある。平成8、10、12、13年度全国新酒鑑評会で金賞受賞。原料米は五百万石。仕込み水は飯豊(いいで)山系伏流水蔵元の「金升酒造」は文政5年(1822)創業所在地は新発田市豊町。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

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