石巻宿(読み)いしのまきしゆく

日本歴史地名大系 「石巻宿」の解説

石巻宿
いしのまきしゆく

[現在地名]石巻市中央一―三丁目・住吉町一丁目・千石町・鋳銭場

石巻村の街区は北上川下流西岸に沿い、南から北東への緩やかな弧を描いてもと町・なか町・端郷住吉すみよし町と続き、本町中町町並うら町が西接。中町北端から左折してよこ町、横町には新田しんでん町が西接。裏町および裏町とほぼ直角に交わるたち町の両町が羽黒はぐろ山の東から西麓を囲繞する。天正一八年(一五九〇)奥州葛西氏滅亡直後に登米とめ米谷まいや(現東和町)を去り、石巻村に移住した米谷喜右衛門信明の一族が本町を開拓したと伝え(「宥順記」寿福寺蔵)、中町は信濃国出身の松本但馬兼満が寛永一一年(一六三四)以降に開いたと伝える。裏町・横町・新田町の町立年は不明だが、立町は「地附留ノ二」(石巻市図書館蔵)文化一五年(一八一八)四月七日条に「石巻町裏畑中屋敷ニ被成下、右銘立町と相唱候様御下知之事」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報