白川・白河(読み)しらかわ

精選版 日本国語大辞典 「白川・白河」の意味・読み・例文・類語

しら‐かわ ‥かは【白川・白河】

[1] 〘名〙
① 水のきれいな川。
※亀卜秘伝「正青山成枯、枯山成青、青河成白河白川青川
小石砂利一面に敷きつめたところ。小石や砂利を、白い川に見立てていう語。白州(しらす)
浄瑠璃・妹背山婦女庭訓(1771)三「ゆふぜんの伊達な下着を一つ前、横目つかうて白河につくばい、私は堺の素人浄瑠璃」
③ (「しらかわよぶね(白川夜船)」の略) =しらかわよぶね(白川夜船)
※洒落本・傾城買四十八手(1790)しっぽりとした手「ヲヤ番頭さんをはじめ白川だ、コリャア夜ばへにくる事だはへ」
[2]
[一] (白川) 京都市左京区を流れる川。比叡山と如意ケ岳との間の東山山中に源を発し、西流して北白川から岡崎を流れ、祇園付近で鴨川に合流する。延長九・三キロメートル。
[二] (白川) 熊本県中部を流れる川。阿蘇山に源を発し、西流して熊本市で島原湾に注ぐ。延長七四キロメートル。
[三] (白川・白河) 京都市左京区南部の地名。(二)(一)の流域一帯をいう。平安時代には鴨川から東側、東山までの一帯を呼称した。中世、平安京が衰えたときにもこの地帯は栄え、京・白河と併称されたこともある。
[四] (白河) 福島県南部の地名。阿武隈川の上流域にある。陸奥国入口にあたる要地で、古代白河関が置かれた。江戸時代は松平定信で名高い白河藩一〇万石の城下町。また、奥州街道宿駅として栄えた。明治維新戊辰戦争では戦場となる。昭和二四年(一九四九)市制。
[五] 陸奥国にあった旧郡名。また、大化改新以前にあった古い国名。

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