田子(読み)タゴ

デジタル大辞泉 「田子」の意味・読み・例文・類語

た‐ご【田子】

田を耕作する人。農民
「白い股引に藁草履わらぞうりを穿いた―そのままの恰好して」〈嘉村途上

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精選版 日本国語大辞典 「田子」の意味・読み・例文・類語

たご【田子】

静岡県富士市の南西部の地名。南に田子の浦港がある。
源平盛衰記(14C前)二三源氏は〈略〉多胡(タゴの)宿(しゅく)富士川のはた、木の下、草の中にみちみちたり」

た‐ご【田子】

〘名〙 田を耕す人。農民。
貫之集(945頃)四「時すぎば早苗もいたく老いぬべし雨にも田子はさはらざりけり」

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改訂新版 世界大百科事典 「田子」の意味・わかりやすい解説

田子[町] (たっこ)

青森県三戸(さんのへ)郡の町。人口6175(2010)。県最南端に位置し,岩手・秋田両県と接する。奥羽山脈東斜面の山地と馬淵(まべち)川の支流熊原川沿いの低地からなり,町域の80%を山林が占める。中世は南部氏が拠った三戸城の支城田子館が置かれた。近世鹿角(かづの)(秋田県)に至る鹿角街道宿場町で,10の日の三斎市が開かれていた。現在は米作,タバコ,リンゴの栽培のほか,丘陵地では肉牛乳牛の飼育が盛んで,広大な放牧地が点在している。自然休養林に指定された迷ヶ平(まよがたい)などキャンプ場も多い。南部藩の御用神楽であった田子神楽が伝わる。
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