源周子(読み)みなもとのしゅうし

朝日日本歴史人物事典 「源周子」の解説

源周子

没年承平5(935)
生年:生年不詳
平安前期の醍醐天皇更衣嵯峨天皇の孫源唱の娘。「ちかこ」とも。近江御息所,近江更衣と称される。延喜2(902)年2月殿上において賭弓が行われた際に物を献じ,翌年1月の内宴では陪膳に奉仕し,禁色を許された。勤子内親王,都子内親王,雅子親王,時明親王,のちに源朝臣姓に降下した源高明,源兼子,盛明親王らを生んだ。醍醐天皇のもとで某年の春,近江御息所歌合を主催するなど和歌にすぐれていた。『後撰集』『新古今集』『玉葉集』に醍醐天皇とかわした歌が各1首,残されている。

(谷口美樹)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「源周子」の解説

源周子 みなもとの-しゅうし

?-935 平安時代中期,醍醐(だいご)天皇の更衣。
嵯峨(さが)源氏,源唱(となう)の娘。親王の時明(ときあきら),盛明(もりあきら),内親王の勤子,都子,敏子,雅子,賜姓源氏の高明(たかあきら),兼子を生む。近江(おうみ)更衣とよばれた。醍醐天皇との贈答歌が「後撰和歌集」などにある。承平(じょうへい)5年死去。名は「ちかこ」ともよむ。

源周子 みなもとの-ちかこ

みなもとの-しゅうし

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