内親王(読み)ナイシンノウ

デジタル大辞泉 「内親王」の意味・読み・例文・類語

ない‐しんのう〔‐シンワウ〕【内親王】

皇室典範で、嫡出皇女および嫡男系嫡出の皇孫である女子旧皇室典範では、皇女から皇玄孫までの女子をいった。
律令制で、天皇姉妹および皇女。うちみこ
[類語]王女プリンセス皇女姫御子

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「内親王」の意味・読み・例文・類語

ない‐しんのう ‥シンワウ【内親王】

〘名〙
令制で、天皇の姉妹および皇女。うちのみこ。
続日本紀‐大宝元年(701)七月壬辰「皇大妃、内親王、及女王、嬪封各有差」
明治以降、皇室典範で、嫡出の皇女および嫡男系嫡出の皇孫である女子。
※皇室典範(明治二二年)(1889)三一条「皇子より皇玄孫に至るまでは男を親王女を内親王とし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「内親王」の意味・わかりやすい解説

内親王
ないしんのう

令(りょう)制では天皇の姉妹・皇女をいう。明治の皇室典範(てんぱん)では皇女より皇玄孫である女子までを内親王と定めたが、現制では嫡系の皇孫である女子までに限られた。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

山川 日本史小辞典 改訂新版 「内親王」の解説

内親王
ないしんのう

律令制下で天皇の姉妹および皇女に対して与えられた呼称。4世までの皇孫は皇親とされて種々優遇されたが,内親王には一品から四品までの位階が与えられ,品位に応じて家政機関や,身辺雑事にあたる帳内(ちょうない)などがおかれ,女王との待遇に著しい格差があった。内親王は妃となる資格をもち,また奈良時代には皇位継承の有資格者として即位する場合もあった。現在は皇室典範により,天皇からみて直系で2親等以内の女子に与えられる。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「内親王」の意味・わかりやすい解説

内親王
ないしんのう

大宝令』では皇姉妹ならびに皇女を称したが,奈良時代末期からは,親王宣下のあった皇女だけをいうようになった。現行の『皇室典範』では,皇女および嫡男系の皇孫女を内親王と称している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「内親王」の意味・わかりやすい解説

内親王 (ないしんのう)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「内親王」の意味・わかりやすい解説

内親王【ないしんのう】

親王

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の内親王の言及

【公主】より

…中国で皇帝の女子をいう。日本の内親王に当たる。帝の姉妹を長公主,帝のおばを大長公主とよび,公主の夫は駙馬と称する。…

【皇族】より

… 皇族の範囲は,大宝令で初めて法定された。すなわち中国の制に倣って,皇兄弟姉妹および皇子・皇女を親王とし,皇孫・皇曾孫・皇玄孫をとし,皇玄孫の子たる五世王は,王名を称することはできるが,皇親の範囲に入らないと定め,女子については内親王・女王の称も用いた。また二,三,四世王を親王に対して諸王と総称した。…

【親王】より

…親王の語は,《日本書紀》天武4年(675)にはじめて見えるが,親王の称が制度的に定められるのは,大宝令においてであると考えられる。すなわち,天皇の兄弟および皇子を親王と称し,また女は内親王と称することが規定された。親王には一品から四品までの品位が授けられ,品位に応じて太政大臣,左右大臣,大納言,大宰帥,八省卿などの官職に任ぜられ,また品田・品封を給され,文学および家令以下のいわゆる家司が付属することとなった。…

※「内親王」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android