湯段温泉(読み)ゆだんおんせん

日本歴史地名大系 「湯段温泉」の解説

湯段温泉
ゆだんおんせん

[現在地名]岩木町常盤野 湯段萢

岩木山の南西麓、常盤野ときわの集落の南西に位置し、北東約一・五キロにだけ温泉がある。北東を湯段川が流れ、南西約五〇〇メートルほどのところに黒滝渓谷をつくり、中村なかむら川に合流する。

享保九年(一七二四)賀田よした村の柴田長兵衛が発見し、温泉の小屋主を命じられ、元文二年(一七三七)にはこの付近の開田もしたという。私社薬師堂の境内にある元治元年(一八六四)建立の碑によれば長兵衛の祖先は柴田勝家の一族で、落延びて津軽新田の柴田しばた(現西津軽郡木造町)に住みついた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「湯段温泉」の意味・わかりやすい解説

湯段温泉
ゆだんおんせん

青森県南西部、弘前市(ひろさきし)にある温泉。岩木山南西麓(ろく)のブナミズナラ広葉樹林に覆われた高原にあり、江戸時代から湯治場として利用されてきた。泉質塩化物泉。付近は山菜キノコが豊富で、ハイキングなどのあとに立ち寄る客が多く、近くに黒滝渓流がある。JR弘前駅から途中岳温泉まではバスの便がある。

横山 弘]

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