桑原城跡(読み)くわばらじようあと

日本歴史地名大系 「桑原城跡」の解説

桑原城跡
くわばらじようあと

[現在地名]三田市桑原

武庫むこ川と支流山田やまだ川の合流地点に北側から迫り出した丘陵先端の大浪おおなみ(二一八メートル)山頂にある中世山城跡。南から西への眺望は良好で、東の山田川をさかのぼれば香下かしたに至る。南北朝期の築城と伝えられ、城主一説に赤松氏範の次男家則とするが不詳。戦国期の城主である桑原氏は有馬氏被官との伝承をもつが、天正年中(一五七三―九二)荒木村重の有馬ありま郡制圧時に生残る。羽柴秀吉の家臣千石秀久に従っている桑原次右衛門尉(貞也)一族(天正七年と推定される一一月一七日「桑原次右衛門尉書状」道場河原町文書)

桑原城跡
くわばらじようあと

[現在地名]諏訪市四賀 上桑原

鷹戸屋たかとや城・水晶すいしよう城・矢竹やたけ城ともいい、上桑原の北方の山上にあった山城。諏訪氏の重要な城の一つであった。桑原山の突出した部分を利用しており、周囲の展望は広く、麓に仏法ぶつぽう寺がある。東西に並ぶ本丸と二の丸、両者をめぐる二段の曲輪、南方尾根を利用した四段の三ヵ月形の段郭をもつ険阻な城である。本丸は、空堀より七メートルも高く、南北二六メートル・東西二五メートルで、中に井戸跡もある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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