曲金北遺跡(読み)まがりかねきたいせき

日本歴史地名大系 「曲金北遺跡」の解説

曲金北遺跡
まがりかねきたいせき

[現在地名]静岡市曲金六丁目・曲金・池田・長沼

静岡平野東部にあたり、有度山うどさん丘陵谷津山やつやま丘陵の間に広がる長沼ながぬま低地に立地する。平成六年(一九九四)東静岡ひがししずおか駅跡地の総合整備事業に伴う調査で発見された。調査の結果、盛土下の旧水田耕作土直下から奈良時代から平安時代の東海道遺構が発見され、全国的にも注目された。道路側溝にあたる並行する二条の溝が、延長約三五〇メートルにわたって一直線に延びている。路面部分は耕作により攪乱・削平されていたが、路床部分には砂利が叩き込まれていた。側溝の幅は三メートル前後、深さ約六〇センチで、側溝間の芯々距離は一二―一三メートル。したがって道路幅は約九メートルと推定される。道路の方向は北に対して五一度東に傾いており、静岡平野で確認されている古代条里区画の方向と一致している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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