智光寺(読み)ちこうじ

日本歴史地名大系 「智光寺」の解説

智光寺
ちこうじ

[現在地名]武生市岩内町

岩内いわうち山南麓にある。新光山と号し、曹洞宗本尊釈迦如来。もと新光しんこう寺と号し、開基は大寛という。高瀬たかせ(現武生市)宝円ほうえん寺末。江戸時代後期に現寺号に改めたという。現在は無住。享保六年(一七二一)の「鯖江藩寺社改牒」に「伝来書記之写」として文亀二年(一五〇二)一二月二四日の朝倉貞景安堵状を載せ、併せて永享八年(一四三六)四月二六日の寺地寄進状を掲げる。

智光寺
ちこうじ

[現在地名]境川村藤垈

藤垈ふじぬた集落の南方丘陵中腹に位置する。山号は松尾山。曹洞宗。本尊は虚空蔵菩薩。もとは地内向昌こうしよう院の末。「甲斐国志」は開基として智光寺雪山金公居士をあげるが、俗名は未詳。開創を寛正元年(一四六〇)とする。「寺記」は開山を名国とする。また初源を天喜年間(一〇五三―五八)の真言宗寺院に求め、改宗を明暦元年(一六五五)とする説もある(東八代郡誌)。本尊の木造虚空蔵菩薩坐像は、像底にわずかに残る墨書銘より建長六年(一二五四)四月の作と知れる。胎内にも墨書を伴うが判読しがたい。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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