明徳寺
みようとくじ
[現在地名]名東区猪高町一社
正
山と号し、真宗高田派。本尊阿弥陀如来。創建は不詳であるが、寺伝によれば、明徳二年（一三九一）南朝の奥平某が天光と名乗って一宇を建立、明見寺と称し、慶長元年（一五九六）斯波義統の子千歳丸改名浄泉安立が、明徳寺と改め天台宗から真宗に改宗、中興開山となったと伝える。「寛文覚書」「府志」には、赤津村（現瀬戸市）万徳寺の末寺と記され、寛政四年（一七九二）高針村蓮教寺末寺となった。
明徳寺
めいとくじ
[現在地名]長野市松代町豊栄
曹洞宗。高井郡広徳寺末。竜潭山と号し、本尊薬師如来。
寺伝によれば、明徳元年（一三九〇）越後国苅羽郡東福院五代の僧妙徳がこの地に建立。明応一〇年（一五〇一）保科村広徳寺三世勅賜正統円明禅師玉山春洞が中興開山。海津城主高坂弾正昌信の帰依厚く、諸堂を修理して開基となる。天正一〇年（一五八二）村上景国が寺領を安堵した（続旧記集）。
慶長四年（一五九九）田丸直昌は寺の屋敷回りの山を寄進（明徳寺文書）。
明徳寺
みようとくじ
[現在地名]本渡市本渡町本戸馬場
本渡城跡の一角にある。向陽山と号し、曹洞宗。本尊釈迦如来。正保元年（一六四四）初代代官鈴木重成の建立。開山は中華珪法。山門に「祖門英師行清規流通仏海之正法 将家賢臣革敝政艾除耶蘇之邪宗」とあるのは中華珪法の書。「島鏡」によれば、慶安元年（一六四八）本村のうちに寺領一二石を与えられた。うち二石は小宮地村（現天草郡新和町）薬師堂領。「寺屋敷長三拾間、横拾三間、此外門前脇之畑三反支配之事」とある。
明徳寺
みようとくじ
[現在地名]西宮市山口町上山口一丁目
有馬川西岸、上山口集落北寄りの字寺垣内にある真宗大谷派の寺院。中尾山と号し、本尊阿弥陀如来。創建時期は不明で、古く山口村上道場と称し、蓮如の有馬入湯の折に下付されたという六字名号の軸が保存されている。慶長一九年（一六一四）に教如より寺号を賜ったとされる。
明徳寺
みようとくじ
[現在地名]東浦町石浜
浄土山と号し浄土宗。本尊は阿弥陀如来。開山は明徳二年（一三九一）。開祖は心誉秀山。当初明徳寺川河畔に創建されたが、明暦三年（一六五七）洪水のため流出し、正徳四年（一七一四）現在地に移築した。この寺の辺りは往時は入江で、明徳寺川河口はもっと西の奥にあった。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
