思量(読み)しりょう

精選版 日本国語大辞典 「思量」の意味・読み・例文・類語

し‐りょう ‥リャウ【思量】

〘名〙 あれこれ思いめぐらすこと。思慮思考。思料。
菅家後集(903頃)慰少男女「思量汝於彼、天感甚寛恕」
一遍上人語録(1763)上「すべて思量をとどめつつ仰で仏に身をまかせ」 〔法華経方便品

おも‐ばか・る【思量】

〘他ラ四〙 (「おもいはかる」の変化した「おもんばかる」の「ん」の無表記) いろいろと考えを巡らす。いろいろと考えて判断する。おもんぱかる。〔書陵部本名義抄(1081頃)〕
※足利本論語抄(16C)先進第十一「又推量して憶(ヲモハカリ)意に物を云へ、ちゃうとあたる㕝あるぞ」

おもい‐ばか おもひ‥【思量】

〘名〙 (「ばか」は「はか(量)」。下に「いかず」「ゆかず」などを伴う) 物事が思いどおりに進む程度
浮世草子西鶴織留(1694)三「石車を銀(かね)にしてほしやと願ふに思ひばかゆかずして」

おも‐ばかり【思量】

〘名〙 (「おもいはかり」の変化した「おもんばかり」の「ん」の無表記) 考えを巡らすこと。思慮。おもんぱかり。
※元永二年七月十三日内大臣忠通歌合(1119)「むなしきおもばかりのことどもつたなきをのみあらはすらくのみ」

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デジタル大辞泉 「思量」の意味・読み・例文・類語

し‐りょう〔‐リヤウ|‐レウ〕【思量/思料】

[名](スル)いろいろと思いをめぐらし考えること。思いはかること。
「とりとめのない、―にふけりだした」〈芥川芋粥
[類語]考慮勘案考察考え勘定顧慮熟慮熟考考量商量省察思慮長考深慮千慮千思万考再考叡慮一考愚考

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「思量」の読み・字形・画数・意味

【思量】しりよう(りやう)

思慮と度量。また、思いめぐらす。唐・元楽天の、亡友劉太白を夢みて同遊するに和す、二首、一〕詩 坐して思量す、小來の事 (た)だ應(まさ)に元(もと)是れ中のなるべし

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