大平(栃木県の地名)(読み)おおひら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大平(栃木県の地名)」の意味・わかりやすい解説

大平(栃木県の地名)
おおひら

栃木県南部、下都賀郡(しもつがぐん)にあった旧町名(大平町(まち))。現在は栃木市の南東部に位置する地域。1961年(昭和36)町制施行。2010年(平成22)藤岡町(ふじおかまち)、都賀町とともに栃木市へ合併。北西部には太平山山地があり、東部には永野川、巴波(うずま)川沿いの低地が開ける。JR両毛(りょうもう)線と東武鉄道日光線が通じ、国道50号も東西に走る。中心の富田近世日光例幣使(れいへいし)街道の宿駅であった。1943年(昭和18)に立地した日立製作所軍需工場から転換した電気機械器具工場(冷蔵庫など)と、1972年操業の自動車工場が主力工場で、これらを中心に下請関連工場群の発達が周辺にみられる。1999年(平成11)には東部に大平みずほ企業団地が完成した。1974年より農地改良事業を行い、米作大麦、イチゴ、果樹、野菜の供給地として農業も盛んな地域で、大規模な観光ブドウ園もある。太平山は県立自然公園となっていて、その南麓(なんろく)に七不思議の寺として知られる大中寺(だいちゅうじ)がある。

[村上雅康]

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