可愛らしい(読み)カワイラシイ

デジタル大辞泉 「可愛らしい」の意味・読み・例文・類語

かわい‐らし・い〔かはい‐〕【可愛らしい】

[形][文]かはいら・し[シク]《「かわゆらしい」の音変化》
子供らしい無邪気さや見た目の好ましさで、人をほほえませるようなさま。「―・い口もと」
小さくて愛らしい。「指先ほどの―・い魚」
[派生]かわいらしげ[形動]かわいらしさ[名]
[類語]愛愛しいかわいい愛おしい愛しい愛らしい愛くるしいあどけないいじらしいしおらしいめんこい可憐かれんキュートいたいけしとやかほほえましいほおえましいほのぼのほんわか愛嬌あいきょう愛想あいそなごむなごやか憎めないチャーミング癒やし系癒やすラブリーがんぜないいとけない

かわゆ‐らし・い〔かはゆ‐〕【可愛らしい】

[形][文]かはゆら・し[シク]かわいらしい。
「娘フリイダの、小鳥の囀るような、―・い声を聞いて」〈鴎外青年
[類語]愛愛しいかわいい愛おしい愛しい愛らしい愛くるしいあどけないいじらしいしおらしいめんこい可憐かれんキュートいたいけしとやかかわいらしい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「可愛らしい」の意味・読み・例文・類語

かわい‐らし・い かはい‥【可愛らしい】

〘形口〙 かはいらし 〘形シク〙 (「かわゆらしい」の変化した語)
① 美しさ、子どもらしさなどで、いかにも愛らしく感じられるさまである。かわゆらしい。かあいらしい。
浮世草子・好色一代女(1686)一「ひとつは物越(ものごし)可愛(カハヒラシキ)はなし」
※浄瑠璃・冥途の飛脚(1711頃)上「かはひらしいかほ付き」
② 小ささ、少なさなどで、ほほえましく感じられるさまである。かわゆらしい。
※浮世草子・好色一代男(1682)四「人のならぬ事をせんと、或時、雪のかはいらしく降る日帰るを」
[語誌]中世末から近世初頭に成立した語。当初は「かわゆらし」「かわいらし」が併存。「らしい」と類義の接尾語「そう」のついた「かわいそう」は不憫なさまの意、「かわいらしい」は愛らしいさまの意というように意味領域を分担している。同じく類義の接尾語「げ」のついた「かわいげ」は、近世後半では「かわいげがある」のようにもっぱら体言として用いられる。→「かわゆい(可愛)」の語誌。
かわいらし‐げ
〘形動〙
かわいらし‐さ
〘名〙

かわゆ‐らし・い かはゆ‥【可愛らしい】

〘形口〙 かはゆらし 〘形シク〙 (「らしい」は接尾語) =かわいらしい(可愛━)
評判記・剥野老(1662)瀬川蔵人「目もとにくらゐあり心あいかはゆらし」
人情本・春色恵の花(1836)初「顔いろあどけなくもかわゆらし」

かあい‐らし・い【可愛らしい】

〘形口〙 (「かわいらしい」の変化した語) 美しさ、子供らしさ、小ささなどで、いかにも愛らしく感じられるさま。かわいらしい。
※浮世草子・当世乙女織(1706)四「かあひらしいは与右衛門めおと」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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