千鳥足(読み)チドリアシ

デジタル大辞泉 「千鳥足」の意味・読み・例文・類語

ちどり‐あし【千鳥足】

千鳥の歩くように、足を左右に踏み違えて歩くこと。特に、酒に酔ってふらふらと歩くこと。また、その足つき。「千鳥足で帰る」
馬の足並みが千鳥の飛ぶ姿のようであること。一説に、その馬の足並みの音が千鳥の羽音に似ているところからともいう。
「―を踏ませて、小路を狭しと歩ませらる」〈太平記・一二〉
[類語]酔歩酔う酔っ払う出来上がる酩酊沈酔大酔たいすい泥酔乱酔飲まれる虎になる酒気微醺びくん酔い潰れるべろんべろんぐでんぐでんべろべろへべれけれろれろ悪酔い酔態酒乱酔眼酔眼朦朧もうろうさか焼けほろ酔い生酔い微酔酔狂呂律ろれつが回らない目が据わるメートルを上げる宿酔二日酔い酔いどれ酔っ払い大虎おおとら

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精選版 日本国語大辞典 「千鳥足」の意味・読み・例文・類語

ちどり‐あし【千鳥足】

〘名〙
① 馬の足並みが揃足よりはげしく千鳥の飛ぶ姿のようであること。また、その歩き方。一説に、その馬の足並みの音が千鳥の飛ぶ羽音に似ているところからという(五武器談)。
※太平記(14C後)一二「侍十二人に双口(もろくち)をさせ、千鳥足(チトリアシ)を蹈せて、小路を狭しと歩ませらる」
② (千鳥の歩きかたに似ているところから) 足を、左右踏みちがえて歩くこと。特に、酒に酔った人がふらふらしながら歩くことのたとえ。
※新撰六帖(1244頃)五「しほがれ難波の浦のちとりあし蹈み違へたる路も恥づかし〈藤原家良〉」
仮名草子・元の木阿彌(1680)上「ふいご祭りにたべ酔ふて、ちどりあしする風情して」

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