俵島(読み)たわらじま

日本歴史地名大系 「俵島」の解説

俵島
たわらじま

[現在地名]油谷町大字向津具下

油谷半島の突端にある油谷島の西南端に接する小島で、周囲約九〇〇メートル、高さ三〇メートル。全島玄武岩からなり、柱状節理板状節理によって米俵を積み重ねたようにみえ、海上から望むと米俵がまさに崩れ落ちんとする奇観を呈する。国指定の名勝。指定区域は付近の海礁と油谷島の一部を包含し、北は日本海に、西はひびき灘に、東および南は油谷湾に面する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「俵島」の意味・わかりやすい解説

俵島
たわらしま

山口県北西部、長門(ながと)市油谷(ゆや)地区の向津具(むかつく)半島西端にある玄武岩の小島。高さ30メートル、周囲900メートル。断面亀甲(きっこう)模様をなす柱状節理が垂直によく発達し、海食によって、まるで積み重ねた米俵が崩れ落ちるような断崖(だんがい)の奇観がみごとである。北長門海岸国定公園に含まれる。付近の烏帽子(えぼし)岩、平瀬など玄武岩の海礁も含めて国の名勝・天然記念物に指定されている。

三浦 肇]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス 「俵島」の解説

俵島

山口県長門市、向津具半島の突端に位置する玄武岩の小島。柱状節理が発達し、米俵を縦に積み重ねたように見えることからこの名で呼ばれる。国指定名勝。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の俵島の言及

【油谷[町]】より

…激浪が岩壁の穴に突入して平常時には高さ10m,強風時には200mに及ぶ噴潮現象を起こす。半島突端の油谷島に接する俵島(名・天)は玄武岩からなる小島で,柱状節理と板状節理によって米俵を積み重ねたような奇観を呈する。山陰本線に沿って国道191号線が通じる。…

【油谷湾】より

…南岸を山陰本線と国道191号線が走り,阿川や伊上(いがみ)の砂浜海岸は海水浴場となっている。向津具半島西端の俵島(名・天)は玄武岩の柱状節理の発達した海食景観で知られ,湾内には手長島,女郎島などの小島が浮かぶ。風光にすぐれた海岸線は西長門海岸県立自然公園に指定されている。…

※「俵島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」