海上
うなかみ
千葉県北東部、海上郡(かいじょうぐん)にあった旧町名(海上町(まち))。現在は旭市(あさひし)の北東部を占める地域。旧海上町は1954年(昭和29)鶴巻(つるまき)、滝郷(たきさと)、嚶鳴(おうめい)の3村が合併して町制施行。2005年(平成17)、旭市に合併。『和名抄(わみょうしょう)』には宇奈加美(うなかみ)とある。旧町域は九十九里平野の北端に位置し、JR総武本線、国道126号が通じる。西の干潟八万石(ひかたはちまんごく)の低地と、東の台地に二分されるが、農業が主産業で、養豚をはじめ米、野菜の生産のほか、養蚕も行われている。水(すい)神社永代大御神楽(えいたいおおみかぐら)と、倉橋の弥勒三番叟(みろくさんばそう)は県指定無形民俗文化財。
[山村順次]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
うな‐かみ【海上】
[1] 〘名〙 (「かみ」はほとりの意。
後世「うながみ」とも) 海のほとり。
海辺。
※
万葉(8C後)五・八一三「海
(わた)の底 沖つ深江
(ふかえ)の 宇奈可美
(ウナカミ)の 子負
(こふ)の原に」
[2]
[一] 上総国(千葉県)の北西部の旧郡名。養老川左岸の地。江戸時代、
市原郡に併合されて
消滅。
[二] 千葉県の北東端にあった海上
(かいじょう)郡(現在は
銚子・旭両市域)の
旧称。
かい‐じょう ‥ジャウ【海上】
[1] 〘名〙 (古くは「かいしょう」) 海の上。
海面。
海路。
※観智院本三宝絵(984)中「伊豆島へながしつかはせば海上にうかびてはしるがごとし」 〔
史記‐孝武本紀〕
[2] 千葉県の北東端にあった郡。ほぼ銚子・旭の両市域にあたる。
古代から
近代に至るまで「うなかみ」と呼ばれた。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
デジタル大辞泉
「海上」の意味・読み・例文・類語
うな‐かみ【▽海上】
《「うながみ」とも》海のほとり。海辺。
「海の底沖つ深江の―の子負の原に」〈万・八一三〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通
「海上」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報