侃(漢字)

普及版 字通 「侃(漢字)」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 8画

[字音] カン
[字訓] たのしむ・やわらぐ

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
人+口+彡(さん)。口は(さい)、祝の器。神に祈り、感応して神気の下る意で、彡はその神気をあらわす。神の喜侃することをいう。〔説文〕十一下に「剛直なり」とし、字を古文の信に従い、川の形に従うて「其の晝夜を舍(お)かざるを取る」というが、神の喜侃する意。金文の〔士父鐘〕に「用(もつ)て皇考(父)を喜侃す」、〔井編鐘〕に「用て孝し、人を侃(たの)しましめん」のように、神霊に対していう。

[訓義]
1. たのしむ、やわらぐ。
2. 列国期の器に鋳作者を侃師といい、その口は鋳込み鍋の形と思われる。鋳作のことから、剛侃の意となる。鋳型を外すことを剛という。つよい。

[古辞書の訓]
名義抄〕侃 タダノトモ 〔字鏡集〕侃 タノシ・ナホシ・コハシ・トモ

[熟語]
侃快侃諤侃侃侃爾侃然侃直侃楽
[下接語]
喜侃

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報