中途(読み)ちゅうと

精選版 日本国語大辞典 「中途」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐と【中途】

〘名〙 (「ちゅうど」とも)
道中のなかほど。途中中路
経国集(827)一四・不堪奉試〈路永名〉「別有邯鄲学歩者、中途匍匐不帰」
平家(13C前)一〇「帰雁友を失ふ心、さだめて九重の中途に通ぜんか」 〔左思‐詠史詩〕
② 今まで継続してきた行動が完了しないで、その途上にあること。進行する物事のなかば。また、流派などの流れの最初末端の間。途中。中路。中道
※文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉一「説の末を同ふすれども中途より相分れて其本を異にする所なり」 〔陳書‐高祖紀上〕
中世の裁判で、その訴訟の途中の状態をいう。訴訟の間、係争物件は、公権力に凍結された。
大乗院寺社雑事記‐文明一三年(1481)一二月六日「田那庄事は所務被中途歟云々」

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デジタル大辞泉 「中途」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐と【中途】

出発地から目的地へ向かって進む道中のなかほど。途中。「中途で引き返す」
進行する物事のなかば。ある期間のなかごろ。途中。「経営中途で投げ出す」「中途入社」「中途採用」
細長い物のまんなかあたり。途中。「枝が中途から折れる」
途中[用法]
[類語]途中途上途次道中行きがけ路次過渡期中間あいだ中程なかほど中頃なかごろ・真ん中辺・半ば道すがら道道みちみち道草通りすがり通り掛かり通り掛け行きずり行き掛かり帰りしな帰りぎわ帰り掛け帰るさ寄り道ついでついでにちなみに念のため手ついでがてらかたがたかたわら

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普及版 字通 「中途」の読み・字形・画数・意味

【中途】ちゆうと

途中。

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