三冠王【さんかんおう】
勝負の世界で,3つのタイトルを独占した者に与えられる称賛の辞。野球では,打率,打点,本塁打の3部門のタイトルを独占することをいう。1938年,読売巨人軍の中島治康〔1910-1987〕が日本プロ野球史上初の三冠王となった。しかし,その当時はまだ三冠王のタイトルはなく,その成績は戦後のリサーチにより認められた。第2次大戦後では,ドラフト会議(ドラフト制度参照)が始まった1965年に南海ホークスの野村克也が2リーグ分裂後初めての三冠王に輝いた。つづいて,読売巨人軍が前人未踏の日本シリーズ9連覇を果たした1973年に,王貞治が3人目の三冠王となり,さらに王選手は翌1974年にも三冠王を獲得し,大リーグにも例をみない偉業を達成した。その他には,ロッテ・オリオンズ時代の落合博満(通算3回),阪急ブレーブスのブーマーBoomer(本名グレゴリー・ウェルズ),阪神タイガースのランディー・バース(通算2回)が三冠王に輝いている。
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さんかん‐おう サンクヮンワウ【三冠王】
① 野球の一シーズンにおいて、
首位打者・打点王・本塁打王の三つのタイトルを独占した選手。
※完全試合(1961)〈
佐野洋〉六「プロ野球初の三冠王が実現するかもしれない」
②
スキー競技で、
滑降・回転・大回転の三種目のいずれにも
首位となった選手。現在では、スーパー大回転が加わり四冠王となる。
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デジタル大辞泉
「三冠王」の意味・読み・例文・類語
さんかん‐おう〔サンクワンワウ〕【三冠王】
野球で、1シーズンに首位打者・打点王・本塁打王の三つのタイトルを獲得した選手。スキー競技などで、3部門で首位を独占した選手にもいう。トリプルクラウン。
[補説]日本プロ野球での三冠王(球団は当時のもの)
選手 | 球団 | 獲得年度 |
中島治康 | 巨人 | 昭和13年(1938) |
野村克也 | 南海 | 昭和40年(1965) |
王貞治
| 巨人 | 昭和48年(1973) 昭和49年(1974) |
落合博満 | ロッテ | 昭和57年(1982) 昭和60年(1985) 昭和61年(1986) |
ブーマー=ウェルズ | 阪急 | 昭和59年(1984) |
ランディ=バース | 阪神 | 昭和60年(1985) 昭和61年(1986) |
松中信彦
| ダイエー | 平成16年(2004) |
村上宗隆 | ヤクルト | 令和4年(2022) |
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三冠王
最終的に、打率、打点、ホームランの三部門でリーグトップになった選手。トリプルクラウン。
三冠王
→「日常生活で役に立つ!編 スポーツ用語」の「三冠王」
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