リトル・リチャード(英語表記)Little Richard

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リトル・リチャード」の意味・わかりやすい解説

リトル・リチャード
Little Richard

[生]1932.12.5. ジョージアメーコン
[没]2020.5.9. テネシー.タラホーマ
アメリカ合衆国の歌手,ピアニスト本名 Richard Wayne Penniman。1950年代に隆盛をきわめたロックンロール(→ロック音楽)の先駆者の一人で,愉快で性的なニュアンスをもつ歌詞に乗りのよい音楽,驚異的かつ高揚感あふれる歌唱法で,エルビス・プレスリーとともに草創期のロックにゆるぎない影響を与えた。12人きょうだいの家庭に生まれ,ペンテコステ派教会ゴスペル音楽(→ゴスペル・ソング)を学ぶ。10代の頃に家を出て,ナイトクラブなどで「リトル・リチャード」を名のり,リズム・アンド・ブルース R&Bのエネルギッシュかつ派手な演奏で有名になる。1955年9月,ニューオーリンズの J&Mスタジオで,"A wop bop a loo bop, a lop bam boom!"のフレーズが印象的な『トゥッティ・フルッティ』Tutti Fruttiの名演がレコーディングされ,その後 1年半にわたってスペシャルティ・レコードから,『リップ・イット・アップ』Rip It Up,『のっぽのサリー』Long Tall Sally,『グッド・ゴーリー・ミス・モーリー』Good Golly, Miss Molly,『愛しておくれ』Send Me Some Lovin'などのヒット曲を世に送った。また『女はそれを我慢できない』The Girl Can't Help It(1956)などの初期のロック映画にも出演した。人気絶頂期の 1957年に引退を発表し,大学で神学を修めて福音主義の巡回牧師となったが,1962年に復帰,1964年に『バマ・ラマ・バマ・ルー』Bama Lama Bama Looの新曲を発表し,1970年代初めにはメジャーレーベルからアルバム 3枚をリリースした。1964年にアメリカの音楽界を席捲したビートルズはリトル・リチャードの名曲をカバーし,偉大な先達への感謝を公言した。1986年ロックの殿堂入り。2013年引退。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

20世紀西洋人名事典 「リトル・リチャード」の解説

リトル・リチャード
Little Richard


1932 -
シンガー
ジョージア州生まれ。
1951年デビュー。強烈なシャウト唱法で’55年「トゥッティ・フルッテイ」がミリオン・セラーになり、以後「ロング・トール・サリー」「ルシール」「グッド・ゴリー・ミス・モリー」等の大ヒットを連発し一世を風靡し、初期ロックンロールに多大な影響を及ぼした。’59年引退したが’61年レコーディングを再開。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

367日誕生日大事典 「リトル・リチャード」の解説

リトル・リチャード

生年月日:1932年12月5日
アメリカのロック歌手

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報