アングロ・サクソン人(読み)アングロサクソンじん(英語表記)Anglo-Saxon

翻訳|Anglo-Saxon

百科事典マイペディア 「アングロ・サクソン人」の意味・わかりやすい解説

アングロ・サクソン人【アングロサクソンじん】

英国人の主要構成民族。もとゲルマン人に属するアングル族Angles,サクソン族Saxons,ユート族Jutesからなり,原住地は北ドイツ,デンマーク地方。民族大移動に際し英国に渡り,先住のブリトン人を征服,9世紀初めまでに七王国を建設した。600年ごろキリスト教化,ローマ文化に影響されて8―10世紀にアングロ・サクソン文化の最盛期が出現した。1066年ノルマン人に征服される(ノルマン・コンクエスト)。現在の英国民の民族的・言語的・文化的基礎はこれにより確立された。
→関連項目アメリカ合衆国アングロ・アメリカアングロ・サクソン語イギリスウェールズ英語ジュート人ブリトン人WASP

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アングロ・サクソン人」の意味・わかりやすい解説

アングロ・サクソン人
アングロ・サクソンじん
Anglo-Saxon

現在のイギリス国民の中心をなす民族。形質的にはコーカソイド北方人種に属する。元来はイングランドサクソン人大陸のそれと区別するための呼び名であった。民族的にはインド=ヨーロッパ語系諸族のゲルマン人に属し,5~6世紀末にかけて大陸からブリテン島来住,先住民のケルト系ブリトン人を征服して,11世紀には後世イングランド王国の基礎をつくりあげた。これら侵入ゲルマン人は,アングル人ザクセン人 (サクソン人) ,ジュート人で構成されていたが,彼らは渡来以前から大陸においてかなり混交,複合されており,渡来後もその状態が続いて一つの民族が形成された。近代以後の海外発展により,北アメリカ,オーストラリアなど,世界各地に進出している。アングロ・サクソン人がキリスト教化したのは6世紀以降のことである。

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