わらわら(読み)ワラワラ

デジタル大辞泉 「わらわら」の意味・読み・例文・類語

わら‐わら

[副]
多くの人が群れ集ったり、群衆がばらばらと散っていったりするさま。動物についてもいう。「解散合図で皆がわらわらと散る」「小魚わらわら集まってくる」
破れ乱れたさま。ばらばら。
紙衣のきたなきが―とれたるが上に」〈延慶本平家・六末〉
[類語]もじゃもじゃ茫茫ぼうぼうぼさぼさばさばさぎゅうぎゅうぎしぎしぎちぎちきちきちぎっしりびっしりごしゃごしゃごちゃごちゃうじゃうじゃうようよ群がるひしめく鈴なり密集集中凝集蝟集いしゅうふさふさ茂る生い茂るはびこる繁茂自生密生叢生そうせい群生鬱然うつぜん鬱蒼うっそう草深い木深いこんもりちりちりほつれ毛ざん切りさんばら髪乱れ髪寝乱れ髪蓬髪ほうはつ蓬頭ほうとう

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精選版 日本国語大辞典 「わらわら」の意味・読み・例文・類語

わら‐わら

〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① 乱れたさま、破れ乱れたさまを表わす語。
私聚百因縁集(1257)九「人の形にも非ず、やせ衰たる物のわらわらと有る」
② 陽気なさまを表わす語。
※苔の衣(1271頃)二「心地よげにわらわらとおもふ事なげなる御けしきに」
③ たやすく燃えあがるさまを表わす語。
※まんだん読本(1932)放火懺悔録〈徳川夢声〉「燃える物があるうちは、ワラワラ燃えるだ」
④ 急いで行動するさま、統制がとれていないさまなどを表わす語。
※焼跡のイエス(1946)〈石川淳〉「種族を判別しがたい人間どもがどこからともなくわらわらと集まって来て」

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