べか船(読み)ベカブネ

デジタル大辞泉 「べか船」の意味・読み・例文・類語

べか‐ぶね【べか船】

薄板でつくった一人乗りの小舟。ノリ採集や小河川での運搬に用いる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「べか船」の意味・読み・例文・類語

べか‐ぶね【べか船】

〘名〙
① 薄い板で造った、軽量で簡単な構造の小船。東京湾の海苔採取用の一枚棚の海苔べかはその典型だが、東海や北陸界隈にもあって、船型・構造にそれぞれ地方的特色がある。べかっちょ。べか。
随筆・嬉遊笑覧(1830)二下「へか船 羽根田の海辺漁舟にへか船と呼ものあり。薄板の小舟なり」
② 川船のうち、特に浅瀬で用いる、軽量で簡素な薄板造の一枚棚の船。利根川上流の巴波川渡良瀬川思川などの水運に用いたものは、上口長さ約四五尺(約一三・六メートル)、幅九尺(約二・七メートル)に及んだ。
財政経済史料‐一・財政・雑税・船税・享保一八年(1733)月日「部賀船〈略〉は艫梁外法より舳梁外二尺引出し間入横不入」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android