精選版 日本国語大辞典 「飲食」の意味・読み・例文・類語
いん‐しい【飲食】
〘名〙 =いんしょく(飲食)
※落葉集(1598)「飲食 いんしい」
[語誌](1)インシイはインシの転訛形。「飲食」は、古くから呉音でオンジキと読まれたが、中世頃から、ほかに漢音のインショク・インシ・インシイの語形も見られるようになる。
(2)室町末頃のキリシタン文献では、主としてオンジキを掲げるものが多く、この語形が広く行なわれていたことをうかがわせるが、「落葉集」にヲンジキのほかにインシイが見え、他のキリシタン文献にもこの語形が散見されるところから、このころにはインシイとオンジキが併用されたかと思われる。
(3)一三〇六年頃成立した「聚分韻略」では、インシが飲食する物、インショクが飲食することだと説いている。しかし、室町から近世にかけて必ずしもこの区別がなされたとは言い難い。
(2)室町末頃のキリシタン文献では、主としてオンジキを掲げるものが多く、この語形が広く行なわれていたことをうかがわせるが、「落葉集」にヲンジキのほかにインシイが見え、他のキリシタン文献にもこの語形が散見されるところから、このころにはインシイとオンジキが併用されたかと思われる。
(3)一三〇六年頃成立した「聚分韻略」では、インシが飲食する物、インショクが飲食することだと説いている。しかし、室町から近世にかけて必ずしもこの区別がなされたとは言い難い。
おん‐じき【飲食】
※続日本紀‐宝亀三年(772)四月丁巳「衣服飲食一擬二供御一」
[語誌]→「いんしい(飲食)」の語誌
のみ‐く・う ‥くふ【飲食】
〘他ハ四〙
① 飲んだり食べたりする。飲みかつ食う。のみくらう。
※土左(935頃)承平四年一二月二八日「さけ、よきものどももてきて、ふねにいれたり。ゆくゆくのみくふ」
② 食物などをかまないで飲みこむ(日葡辞書(1603‐04))。
いん‐し【飲食】
〘名〙 =いんしょく(飲食)
※全九集(1566頃)一「疾を防ぐとは、飲食(インシ)を節し温涼にかなひ」
[語誌]→「いんしい(飲食)」の語誌
のみ‐くい ‥くひ【飲食】
〘名〙 飲むことと食うこと。飲んだり食ったりすること。いんしょく。のみくらい。
※談義本・教訓雑長持(1752)三「せめて先々で、呑喰(ノミクイ)でもする事か」
のみ‐くら・う ‥くらふ【飲食】
〘他ハ四〙
① 飲んだり食ったりする。飲食する。のみくう。〔書言字考節用集(1717)〕
② 酒をしたたか飲む。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報