際(漢字)

普及版 字通 「際(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 14画

[字音] サイ
[字訓] きわ・あいだ

[説文解字]

[字形] 会意
(ふ)+祭(さい)。神霊の陟降する神梯。そこに祭卓をすえて祭る。神と人との相接するところ、いわゆる神人の際である。〔説文〕十四下に「壁の會なり」と壁間の空隙の意とするが、際は人の至りうる極限のところで、〔淮南子、原道訓〕「高くして際(いた)るべからず」のようにいう。際会・際限のように用いる。金輪際とは、地底の果てをいう。

[訓義]
1. きわ、きわみ、神梯の前で神を祭る。
2. であう、いたる、あいだ。
3. さかい、けじめ、つらなる。
4. あう、まじわる、接する。
5. 接するとき、接するところ、時機、機会。

[古辞書の訓]
名義抄〕際 キハ・マジフ・キハム・カギル・ツラヌ・アヒダ・ホトリ 〔字鏡集〕際 ホトリ・アヒダ・カギル・マジフ・ツラヌ・アフ・キハム・ツク・カナフ・ニハ・オク

[語系]
際・祭tziatは同声。(薦)tzianは声近く、供薦して祭ることをいう。際は祭の声義を受け、その場所と時、機会を限定していう。神と人と相接するところである。

[熟語]
際可・際会際涯際暁際遇・際限・際次・際天際畔
[下接語]
雲際・簷際・花際・海際・涯際・学際・岸際・巌際極際垠際・空際・五際・交際・国際・山際・事際・実際・霄際・津際・真際・窓際・端際・庭際・天際・日際・分際・壁際辺際・無際・林際

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報