都名所図会（読み）みやこめいしよずえ

日本歴史地名大系

都名所図会
みやこめいしよずえ

六巻六冊 秋里籬島著、竹原（春潮斎）信繁画

成立 安永九年

分類 地誌

版本 国会図書館・京都大学図書館

解説 京都における最初の名所図会本。版を重ねて広く流布し、伝本も多い。従来の名所・道中案内記と異なり、作者が現地に歩んで編んだものだけに、読者の臨場感を高める。巻一「平安城首」、巻二「平安城尾」は内裏を中心とした洛中の、巻三から巻六までの四冊はそれぞれ東（青竜）・西（白虎）・南（朱雀）・北（玄武）に配して洛外の寺社・名所旧跡を取扱う。由緒深い寺社はもちろん、無名の小祠や伝説・風俗・年中行事、更には特産品なども随所に挿入し、楽しい読物としての性格を強めている。

本書を契機とする名所図会本の隆盛は、同作者による「拾遺都名所図会」（天明七年）の刊行によっていっそう拍車がかかる。

活字本 新修京都叢書第六巻

都名所図会
みやこめいしよずえ

六巻六冊 秋里籬島著、竹原（春潮斎）信繁画

成立 安永九年

分類 地誌

版本 国会図書館・京都大学図書館

解説 京都における最初の名所図会本。版を重ねて広く流布し、伝本も多い。巻一「平安城首」、巻二「平安城尾」は洛中の、巻三から巻六までの四冊はそれぞれ東（青竜）・西（白虎）・南（朱雀）・北（玄武）に配して洛外の寺社・名所旧跡を取り扱う。由緒深い寺社はもちろん、無名の小祠や伝説・風俗・年中行事、さらには特産品なども随所に挿入。

活字本 角川文庫・新修京都叢書第六巻

出典　平凡社「日本歴史地名大系」

山川 日本史小辞典 改訂新版

都名所図会
みやこめいしょずえ

京都の地誌。6巻。1780年(安永9)刊。秋里籬島(りとう)著，竹原信繁画。巻1・2は内裏と洛中，巻3～6はそれぞれ洛外を東西南北にわけ，寺社の由緒・名所旧跡・伝説・風俗・年中行事を紹介している。本書は筆者と絵師の実地調査による252図の写実的な挿絵を織りこんでおり，従来の名所案内記とは異なる「図会」と称する地誌の形態を創出した。これ以後同様な地誌が続出し，後世に与えた影響は大きい。

出典　山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」