通昭録(読み)つうしようろく

日本歴史地名大系 「通昭録」の解説

通昭録
つうしようろく

八〇巻四〇冊 得能通昭編

成立 寛政元年

写本 鹿児島県立図書館(欠巻あり)・東京大学史料編纂所

解説 自序によると官退の暇に興味に任せて採録したものを編纂したものとあり、寛政元年八月記すとある。一般に成立年は安永九年とされているが疑問。鹿児島藩主の編年記・薩摩および公儀法令故実室鳩巣などの漢学の説、番町皿屋敷の由来などの話、和歌和文随筆など種々の内容を含む。とくに七・八巻の「鑒察使答問抄」は、島津重豪のために作られた回答書を目付方であった通昭が熟覧記憶し書留めたものといい、史料の少ない鹿児島城下などについての貴重な記述がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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