精選版 日本国語大辞典 「這這」の意味・読み・例文・類語
ほう‐ほう はふはふ【這這】
[1] 〘副〙 (動詞「はう(這)」の終止形が重なって成立した語。「と」を伴って用いることもある)
① はうような格好で進むさま、やっとのことで歩くさまを表わす語。
※唐物語(12C中)下「足なえたるものの、はふはふゐざりつつ水を汲(く)みに行けり」
② さんざんな目にあったりして、そこからのがれるさまを表わす語。かろうじて。やっとのことで。
※平家(13C前)八「或は馬をすてて、はうはうにぐる者もあり」
③ あわてふためいて。急いで、取るものも取りあえずに。
[2] 〘形動〙 (一)に同じ。
※歌舞伎・御国入曾我中村(1825)三立「矢ッ張り本役、はふはふな目にあふ」
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