辻放下（読み）ツジホウカ

デジタル大辞泉

つじ‐ほうか〔‐ハウカ〕【^×辻放下】

道ばたや寺社の境内などで奇術や曲芸を演じて、見物人から銭をもらうこと。また、その人。つじほうげ。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

つじ‐ほうか ‥ハウカ【辻放下】

〘名〙 (「つじぼうか」とも) 路傍や寺社の境内などで奇術や曲芸を演じて、見物人から銭を乞うこと。また、その者や、その芸。辻放下師。つじほうげ。ほうか。

※俳諧・西鶴大矢数（1681）第二七「時鳥口を叩て辻放下 一度はうたふに泪なそえそ」

つじ‐ほうげ ‥ハウゲ【辻放下】

〘名〙 ＝つじほうか（辻放下）

出典　精選版 日本国語大辞典

世界大百科事典（旧版）内の辻放下の言及

【辻芸】より

…大道芸の旧称。人が大勢集まる町角や道端，寺社の境内などで行ったもので，辻能，辻放下（つじぼうか），辻狂言，辻談義，辻咄，辻講釈，軽口物真似などがある。野天で演じたものと小屋掛けのものとがあった。…

【放下】より

…近世には従来の曲芸に加えて枕返し，籠抜け，おごけの曲，皿回しなどを演じる一方，小屋掛けをして大がかりな曲芸や手品を見せた。大道芸として残ったものは〈辻放下〉と呼ばれた。能の《放下僧》では敵（かたき）をねらう兄弟が放下と放下僧に扮し，曲舞（くせまい），羯鼓（かつこ），小歌などの芸尽しを見せる。…

【豆蔵】より

…これ以後ほかの者も豆蔵の名を使うようになり，芸の名称としても用いられた。元来，放下（ほうか）に属する曲芸を大道で演じたもので，辻放下の一種と思われる。【織田 紘二】。…

※「辻放下」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」