普及版 字通 「辜(漢字)」の読み・字形・画数・意味
辜
12画
[字訓] つみ・ころす
[説文解字]
[金文]
[その他]
[字形] 形声
声符は古(こ)。辛は刑罰として入墨するときの針器。辜とは入墨を加える刑をいう。〔説文〕十四下に「(つみ)なり」とあり、は自(鼻)に入墨することを示す字で、罪の初文。古文の字形は〔詛楚文(そそぶん)〕にみえ、〔説文〕四下にとする字形に近く、犠牲として殺す意であろう。〔周礼、夏官、小子〕に「沈辜して侯禳す」、また〔周礼、春官、大宗伯〕に「辜(ひよくこ)」というときの辜は、犠牲として殺する意であるから、入墨の辜とは異なり、古文のにあたる字かと思われる。
[訓義]
1. つみ、入墨のつみ。
2. ころす、犠牲としてころす、はりつけ。
3. 固と通じ、ささえる、とめる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕辜 ツミ 〔字鏡集〕辜 ソムク・ツミ・ナシ
[熟語]
辜▶・辜月▶・辜功▶・辜較▶・辜罪▶・辜讎▶・辜人▶・辜▶・辜毒▶・辜負▶・辜戮▶
[下接語]
罪辜・重辜・深辜・沈辜・不辜・伏辜・辜・無辜・論辜
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報