話頭(読み)わとう

精選版 日本国語大辞典 「話頭」の意味・読み・例文・類語

わ‐とう【話頭】

〘名〙
① 話のいとぐち。また、話の内容。話題
※江戸繁昌記(1832‐36)四「近日、堀金(〈注〉かねほり)の話頭、聞く、貴州に係ると」 〔鶴林玉露‐了翁孫女〕
② 仏語。禅宗で、古則・公案の一節。または、その一則のこと。
※正法眼蔵随聞記(1235‐38)六「学道の人、話頭を見る時、目を近け、力を尽して、能々是を可看」

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デジタル大辞泉 「話頭」の意味・読み・例文・類語

わ‐とう【話頭】

話をするきっかけ。話のいとぐち。また、話の内容。話題。「話頭にのぼる」
禅宗で、古則・公案のこと。
[類語]話題トピック題目論題主題本題テーマ題材話柄言いぐさ話の種語りぐさ

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普及版 字通 「話頭」の読み・字形・画数・意味

【話頭】わとう

話の緒口。〔鶴林玉露、甲二、了翁孫女〕陳了、日に家人と會す。男女各一席と爲す。し已(をは)り、必ず一話頭を擧げ、家人をして答へしむ。

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世界大百科事典内の話頭の言及

【公案】より

…仏や祖師の説法,もしくは問答を指す。機縁,因縁,話頭,または単に話ともいう。宋初につくられる禅宗史書の一つ《景徳伝灯録》に,過去七仏より編者の時代に至る,1701人の仏祖の名を掲げ,その問答を伝法の順に集録することから,一千七百の公案という発想があらわれる。…

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