新撰 芸能人物事典 明治~平成 「観世 華雪」の解説
観世 華雪
カンゼ カセツ
- 職業
- 能楽師(観世流シテ方)
- 肩書
- 観世流分家銕之丞家6代目 日本芸術院会員〔昭和27年〕
- 別名
- 幼名=織雄,前名=観世 銕之丞(6代目)(カンゼ テツノジョウ),雅号=観世 清実(カンゼ キヨザネ)
- 生年月日
- 明治17年 11月14日
- 出生地
- 東京府浅草区(東京都 台東区)
- 経歴
- 5代目観世銕之丞紅雪の長男で、19歳で先代梅若実の二女と結婚。明治43年27歳で6代目銕之丞を継承。大正7年弟の織雄(茂)を養嗣子とする。10年梅若独立運動に参加したが、昭和4年観世流に戻り、14年観世左近亡き後、幼い宗家観世元正を助け後見職をつとめた。戦時中は「忠霊」「義経」「皇軍艦」など新作能の作曲、演出に当たり、流儀が絶えていた「求塚」を復曲した。昭和22年養嗣子の織雄に7代目を譲り、隠居して華雪と改名。温厚着実な人柄で能楽界の尊敬を集め、芸風も繊細で強靱、とくに晩年の芸格の高さをうたわれた。27年芸術院会員。32年より日本能楽会会員。著書に「観世華雪芸談」がある。
- 受賞
- 日本芸術院賞〔昭和26年〕
- 没年月日
- 昭和34年 1月6日 (1959年)
- 家族
- 父=観世 紅雪(5代目銕之丞),弟(養子)=観世 雅雪(7代目銕之丞)
- 親族
- 岳父=梅若 実(初代)
- 伝記
- 花は心―観世華雪 雅雪 寿夫 銕仙会 編(発行元 白水社 ’90発行)
出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報