カンゼ(読み)かんぜ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カンゼ」の意味・わかりやすい解説

カンゼ
かんぜ / 甘孜

中国、四川(しせん)省北西部、カンゼ・チベット族(蔵族)自治州北部の県。揚子江(ようすこう)上流部の金沙江(きんさこう)支流、雅礱江(がろうこう)上流域の高原上に位置する。人口7万0700(2016)。住民はチベット族で、河谷での青稞(チンコー)(耐寒性大麦の一種)、春小麦などの農業のほか、草原でのヤクを主とする牧畜が盛んである。全国約1300万頭のヤクのうち約240万頭がこの自治州に分布するといわれる(2012年時点)。また、ダイオウなどの薬草鹿茸(ろくじょう)、じゃ香、硫黄(いおう)なども産出する。

[小野菊雄・編集部 2017年8月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android