嗣子(読み)シシ(英語表記)si zi

デジタル大辞泉 「嗣子」の意味・読み・例文・類語

し‐し【嗣子】

家を継ぐべき子。あととり。
[類語]跡取り跡継ぎ家督跡目後継者相続人世継ぎ総領

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精選版 日本国語大辞典 「嗣子」の意味・読み・例文・類語

し‐し【嗣子】

〘名〙 家督をつぐべき子ども。あととり。あとつぎ。よつぎ。
随筆・過庭紀談(1768)四「自ら嗣子と称するは、諸侯の称する詞にて、士大夫の称すべき詞に非ず
西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉二「ヘヌリを仏蘭西王の嗣子と定め」 〔春秋左伝‐哀公二〇年〕

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普及版 字通 「嗣子」の読み・字形・画数・意味

【嗣子】しし

あとつぎ。〔礼記、曲礼下〕君大夫の子は、敢て自らして余小子と曰はず。大夫士の子は、敢て自らして嗣子某と曰はず。

字通「嗣」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「嗣子」の意味・わかりやすい解説

嗣子
しし
si zi

旧中国において,法律上の正規の養子をさす言葉過継子ともいう。事実上の養子を義子螟蛉子などと称するのと区別される。異姓不養が固い掟とされ,嗣子は同宗昭穆相当の者 (男系血族で生れるべき子と同じ世代に属する者) のうちから選ばなければならないものとされていた。男子孫を残さずに死亡した者のために,あとから嗣子を立てることも行われた。嗣子に対して養父養母を嗣父嗣母という。

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世界大百科事典(旧版)内の嗣子の言及

【養子】より

…これらも結局は縁談を有利に進める手段であった。【上野 秀治】
[中国]
 旧中国では実子のない場合,同族のうちから(したがって必ず同姓である)生まれるべきであった子と同じ世代にあたるもの(同宗昭穆相当(どうそうしようぼくそうとう)という)を選んで,祖先祭祀また家産相続のための承継人とし,これを嗣子(また継子,過継子,過房子)と称した。被承継人が生前に親等の近いものを指定するのが普通であるが,夫の死後に寡婦が選定することがあり,夫妻が死亡,また夫の死後に妻が改嫁した場合には,同族の人が継絶と称して嗣子を立てることも可能であった。…

※「嗣子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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